Makers of Fine Shoes

Makers of Fine Shoes

クロケット&ジョーンズ

受け継がれる伝統の靴づくり

1879年、クロケット&ジョーンズは、英国随一の靴の街 ノーサンプトン に誕生しました。創業以来、高品質なグッドイヤーウェルト製法の靴 を専門に製造し、世界最高級の一足を生み出し続けています。ノーサンプトンは、古くから靴産業の中心地として知られ、その歴史は数百年にわたります。中世には優れた皮なめし技術を背景に、多くの コードウェイナー(靴職人) が集まり、靴づくりの文化を築き上げました。創業者一家による経営は今なお続き、クロケット&ジョーンズは 品質と時代を超越したスタイル を何よりも大切にしています。伝統と職人技が息づくノーサンプトンの工場から、これからも世界に誇る靴を届けていきます。

1879年、英国ノーザンプトンにてチャールズ・ジョーンズとジェームズ・クロケットによって創業されたクロケット&ジョーンズ。紳士靴の聖地とも称されるこの地で生まれた同社は、創業以来140年以上にわたって、丁寧な手仕事と確かな品質を追求し続けてきました。エレガントで洗練された靴は、英国国内のみならず世界中で評価され、今では名実ともに英国を代表するシューメーカーのひとつとして知られています。

クロケット&ジョーンズの大きな強みのひとつが、世界でも有数の木型(ラスト)の種類を誇る点にあります。その膨大なラストをもとに、クラシックからモダンまで幅広いデザインバリエーションを展開。素材の選定にも定評があり、使用されるのは厳選された上質なカーフや最高級のスエードなど。これらの組み合わせが、用途やスタイルに応じた多彩な製品群を生み出しています。

クロケット&ジョーンズの靴は、見た目の美しさはもちろん、構造そのものにも高い完成度を誇ります。一足の靴を構成するのはおよそ200ものパーツ。アッパーやライニングはもちろん、アウトソールや中底に至るまで、ひとつひとつが手作業で丁寧にカット・形成され、絶妙なバランスで組み上げられています。この緻密な設計が、堅牢で履き心地に優れた靴を支えているのです。

製法においては、クロケット&ジョーンズは創業以来グッドイヤーウェルト製法を採用。約8週間にわたる製造期間の中で、機械と職人の手仕事を融合させながら、丁寧に靴が仕立てられていきます。加えて、防水性を高めるためのベルトショーン製法なども取り入れられ、用途に応じた最適な仕上がりが追求されています。作業の多くに機械が導入されていますが、これは効率化のためではなく、職人の技術を最大限に引き出すための補助的な役割を担っています。

現在は4代目ジョナサン・ジョーンズがブランドを率いていますが、創業以来の家族経営体制は変わらず、ブランドの精神と技術は脈々と受け継がれています。素材の選定、工場管理、製造工程に至るまで一切の妥協を許さず、その徹底した品質主義は、数々の一流アパレルブランドがOEM供給先として同社を選んでいることからも明らかです。

クロケット&ジョーンズの靴は、決して流行に流されることなく、クラシックな美しさを守り続けています。とはいえ、時代のニーズを見極める目も持ち合わせており、新たな素材やスタイルも積極的に取り入れる柔軟さも兼備。伝統を尊重しながらも、今の時代に求められる靴をつくる――その姿勢こそが、長く履くほどに味わい深く育っていく靴を生み出す源なのです。