FRAMEがオープン当初より取り扱いを続けてきたホワイトハウスコックス(以下WHC)と同じく、20年の間変わらずFRAMEの店頭に陳列されてきたもうひとつの革小物ブランドが「SETTLERセトラー」です。WHCがリリースするディフュージョンブランドとして知られる「セトラー」は、生産コストを抑える為、生産は中国の工場で行いますが、素材の選定、企画デザイン、工場への技術指導などはWHCが行っています。エイジングを十分に堪能できる素材を採用しつつ、低めの価格設定にすることで、広く革の魅力を知ってもらい、将来的にWHCへの橋渡しを担う存在として誕生したブランドです。

ワンワールド・レザー

WHCを代表する革がブライドルレザーであるように、セトラーにも同ブランドを語る上で欠かせない定番の革があります。それが「ワンワールド・レザー」です。イタリア産の成牛原皮を植物タンニンなめしで製革し、表面を軽く起毛させています。仕上げにたっぷりのオイルを染み込ませたオイルドヌバックレザーが「ワンワールド・レザー」です。この革はナチュラルな製法によって作られる為、とても自然な風合いが魅力ですが、それだけではなく、エイジングによる味わいの変化には特筆すべきものがあります。

誰もが驚嘆する味わい深いエイジング

使い始めはマットな質感のオイルドヌバックは、エイジングによって驚くべき変化を遂げます。ブラウンカラーは刻々とコクのある深い色合いに変化を始め、摩擦などによって表面の起毛が抑えられた部分はさらに磨かれることで光沢が現れてきます。この経年変化が比較的短期間でも顕著に現れ始めるので、特にエイジングによる変化を楽しみたい方にはうってつけな味出し革だといえます。

メンテナンス

「ワンワールド・レザー」のメンテナンスは、定期的なブラッシングが基本です。革表面についた細かな傷ぐらいは丹念にブラッシングすることで馴染み、ほとんどわからなくなります。ブラシを使わずに手のひらで革の表面をこすり磨く「ハンドポリッシュ」という手法も効果的です。この革は、たっぷりとオイルが染み込んでいるので頻繁にクリームを塗布する必要はありませんが、革の表面を保護する蜜蝋を主体とした「レザーバーム」を時折薄く塗布すると、革表面に艶が現れやすくなります。

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